年寄りのたわごと

余命いくばくもない老人のぼやき、憂い、愚痴、恐れ。

春が来た

イヌフグリ
やっと春か。
歩いていると汗ばむ。
道端にはイヌフグリ(犬ふぐり)が瞬くように咲いている。
ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)も、スカートをふくらませて、小さなピンクの花びらを開かせている。
イヌフグリといえば、その実が犬のふぐりに似ていることから来たそうだが、学名はヴェロニカである。
ヴェロニカは、十字架を背負ったキリストに近寄り、その額をハンカチでぬぐった若い女性である。
しかし、イヌフグリという名も、別に悪くはない。
事実、プクンと膨れたその実は、犬のふぐりにそっくりだ。
牧野富太郎博士も、よくぞ名付けたものだ。



久しぶりに絵筆を取る

奥日光の小田代ヶ原
木道が戦場ヶ原の奥へと続いています。
湯滝から始まった湯川沿いに、上流へと歩きます。
靴音だけが自分を追っかけてきます。
白樺林を抜け、落葉松の林を抜けると、突然に湿原が現れます。
小田代ヶ原です。

男体山が悠然と座っています。